Double Line - Drawing Show and Workshop -
東京会場 : Art Trace Gallery
東京都墨田区緑2-13-19 秋山ビル1F Akiyama Bld.1F, 2-13-19, Midori, Sumida-ku, Tokyo Date : September 15 - October 10 2017 Artists : Anna Kołodziejczyk, Kamil Moskowczenko, Wojciech Pukocz, Aga Jarząb, Maciej Bączyk, Przemek Pintal, Daniela Tagowska |
ヴロツワフ会場 : Neon Gallery
The E. Geppert Academy of Fine Arts- Neon GalleryGenerała Romualda Traugutta 19/21, 50-416 Wrocław Poland Date : December 12 2017 - January 5 2018 Artists : 青山 大輔 Daisuke Aoyama, 鈴木 雅子 Masako Suzuki, Mitsutoshi Burn, ムカイヤマ 達也 Tatsuya Mukaiyama, 林 雅子 Masako Hayashi, 工藤 春香 Haruka Kudo,樋口 朋之 Tomoyuki Higuchi |
ダブルライン ( Double Line ) は、日本とポーランドの継続的交流のうちの一つです。わたしたちの交流は、2016年にヴロツワフで開催された国際ドローイングフェスティバルをきっかけにスタートしました。今回の展示は、二ヶ国間のアーティスト同士だけでなく、東京とブロツワフの住民や鑑賞者との直接的な協業的交流に重点をおいています。わたしたちの今回の展示は、大がかりなプロジェクトやビッグネームの起用はありませんが、共同制作や、ワークショップを介してローカルに鑑賞者と交流すること狙いとするアーティストグループの活動を、鼓舞・促進するものです。ポーランドのグループ、ブロツワフ ドローイングラボ ( Wroclaw drawing lab )は、東京のアートトレイスギャラリーと似通った非公式のグループであり、コンテンポラリードローイングに焦点を当てています。ダブルラインというプロジェクトでは、7人のポーランド人アーティストが東京で展示を行い、7人の日本人アーティストがブロツワフでの展示行います。また、展示作品の一部は、オープニング前に開催するワークショップにて、地域住民や鑑賞者と関わりながら制作されます。
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Double Line is a continuation of Japanese – Polish cooperation, which started during International Drawing Triennale in Wrocław in 2016. This time we are focused on direct cooperation between artists from two countries,but also among viewers and inhabitants in Tokio and Wrocław. Instead of huge production and well – known names, following cooperation will promote collective artists, who aim in common work and workshops interaction with local audience. Wroclaw drawing lab is an informal group of artists, who similarly like Art Trace Gallery collective, are focused on contemporary drawing. Project includes presentation of 7 Polish artists in Tokyo and 7 Japanese in Wrocław. Part of artworks will be prepared during workshops before an opening show, which engage viewer and inhabitants.
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Double Line展 - Poland Edit. -には「1000の面」「board」の2点を出品した。
「1000の面」は長野県伊那谷で育った明治、大正、昭和期の洋画家である中村不折の裸婦像の油彩作品やデッサン習作をモチーフに作られています。 中村不折は特に人体デッサンの修練を制作のベースに据え、今から117年前の1901年にフランスに渡り、アカデミー・ジュリアンなどで当時のパリで「美術の基礎学習」とされていたデッサン方法を学んだ。その方法を日本に持ち帰った不折や安井曾太郎等々の働きによって日本の美術教育の基礎が固められ、美術を作る人、美術を見る人、の基本的な所作が形作られ、マイナーチェンジはあったものの基本的にはこの形が日本における「美術」ということで一般化している。当のフランスでは、その後、美術文化の変遷が様々起こり、1901年当時の「基礎」はすぐに王道な基礎ではなくなった。しかし、110年以上前に輸出されたその「基礎」はしっかりと日本で保存され続け、ガラパゴス的変異体を作りながらメインストリームで現在も生き続けている。 |
本展は「ドローイング(フランス語でデッサンの意。混乱しないために、’デッサン’と記すところは全て’ドローイング’と’デッサン’の両方の意味で言ってることとします。)」を軸に、個人の営為と社会の関係性を探るコンセプトがある。中村不折には、美術の新たな地平を見るためにはデッサンの研鑽しかない、と信奉し活動してきたデッサン道者という面がある。日本人が剣道、柔道、武士道、野球道、まんが道など「〜道」と表すときに湧き上がるある共通した精神性によってデッサンが捉えられる時、そのような生態系の中で生きてこなかった日本とは異なったヨーロッパのデッサンを体に取り入れているアーティスト達はそのガラパゴス保存されたデッサンをどのように見るのか、それらを中村不折の物語を踏まえながら議論ができればと思いこの作品を出品しました。